2021/07/15
交通事故に強い弁護士の見つけ方

「交通事故問題に強い弁護士の先生を紹介してもらえませんか?」
このようなご相談は、実は少なくありません。
医師に整形外科や脳神経外科などの専門分野があるように、近年では弁護士の世界でも、特定の分野に特化した事務所が増えてきています。
ただし、医師と異なり、弁護士の場合は外見や肩書きから専門性を判断することが難しいのが実情ではないでしょうか。
当社では、まったく初めてお問い合わせいただいた方や、お電話・メールでご相談をいただいた場合には、現在のご状況を詳しくお伺いした上で、必要に応じて交通事故案件を多く扱う弁護士をご紹介することがあります(※紹介料等は一切いただいておりません)。
そのうえで今回は、「交通事故に強い弁護士を見極めるための3つのポイント」についてお伝えしたいと思います。
これは、交通事故を専門的に扱う弁護士の先生方と日頃から連携する中で感じてきた、あくまで私個人の実感に基づくものです。その点はあらかじめご理解ください。
1.解決までの大まかな道筋を説明してくれる
交通事故案件の経験が豊富な弁護士ほど、
-
ケガの程度
-
治療の経過
-
将来的に想定される後遺障害
といった点を踏まえ、現時点で考えられる「解決までの流れ」をある程度見通すことができます。
そのため、まだ治療中の段階であっても、
「今はこのフェーズ」
「今後はこの点が重要になる可能性がある」
といった形で、大まかな方向性を説明してくれることが多いです。
一方で、初回相談にもかかわらず
「治療が終わって(症状固定して)から、また来てください」
とだけ言われる場合には、一度、別の弁護士にも相談してみるという選択肢を持ってもよいかもしれません。
2.今後問題になりそうなポイントを事前に説明してくれる
交通事故問題では、争点になりやすいポイントがある程度決まっています。
たとえば、
-
治療期間の妥当性
-
休業の必要性や期間
-
収入額の評価
-
後遺障害の有無・等級
などです。
多くの事案を経験している弁護士ほど、
「このケースでは、将来〇〇が問題になりそうです」
「その場合には、今からこう備えておきましょう」
といった先を見越した説明や助言をしてくれます。
こうした指摘があるかどうかは、経験値を見極める一つの目安になります。
3.医療的な連携体制が充実している
交通事故を専門的に扱う弁護士ほど、医療機関や医師との連携が充実している傾向があります。
弁護士は法律の専門家ですが、医療の専門家は当然ながら医師です。
そして交通事故では、損害賠償額の中でも後遺障害に関する部分が大きな割合を占めることが多く、最も争いになりやすいポイントでもあります。
後遺障害の認定は、原則として医学的事実に基づいて判断されます。
そのため、
-
医学的にどこが問題になるのか
-
どの検査や所見が重要なのか
を理解しているかどうかは、事件の結果に大きく影響します。
適切な助言をしてくれる協力医や医療専門家とのネットワークを持っている弁護士は、交通事故案件を進めるうえで大きな強みを持っていると言えるでしょう。
さいごに
もちろん、ここで挙げた3つのポイントがすべてではありません。
弁護士との相性や、説明の分かりやすさといった点も、相談者の満足度には大きく影響します。
ただ、これまで多くの交通事故案件を見てきた中で、「交通事故に強い」と感じる弁護士事務所には、共通してこれらの特徴があると実感しています。
弁護士探しでお悩みの被害者の方にとって、この記事が少しでも参考になれば幸いです。
